そもそもこの世界では、誰もが幸せになれるはずがない。
誰かから与えられた幸せにしがみつこうとすればするほど、不幸になる。
仕事柄、社会からはみ出た人間と出会うことが多い。
私はそういう人たちと出会うのが大好きだ。
常識がある振りかざして、はみ出た人間を批判する人の方に違和感を感じてしまう。
「あんな奴はこの世から消えた方がいい。」あなたは何様なのですか?と言いたくなる。
そう言う自分も常識にまみれ、なんらかの価値観に絡め取られた存在だ。
一箇所に長く留まると、価値観が固定化して、狭い世界に閉じ込められていく。
周りの環境に染まっていく。
私は、社会の矛盾に向き合うたびに混乱する。
職業柄、社会の矛盾と向き合わざるを得ず、自分の無力さを感じる。
社会の現実を見ず、世界の矛盾を見ず、何も考えず、世界平和や人権尊重を訴えれたらどんなに楽だろう。
貧富の差や虐げられた人の現実を知らずに金儲けに走ることができたらどんなに楽だろう。